ぼくらはみんな、いきている。
いきているから、うたうんだ。
ぼくらはみんな、いきている。
いきているから、かなしいんだ。
『手のひらを太陽に』
何のために生まれ、何をして生きる。
わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。
何が君の幸せ?何をして喜ぶ?
わからないまま終わる、そんなのは嫌だ。
『アンパンマンのテーマ』
戦場では常に一人。
持つのは武器ではなく、愛と勇気だけを持って戦う。
一日一日は楽しい方がいい。
たとえ十種の病気持ちでも運は天に任せて、できる限りお洒落もして、この人生を楽しみたい。
本当の正義というものは、決して恰好のいいものでは無いし、そしてそのために必ず自分自身も深く傷付くものです。
アンパンマンのテーマソングはぼくの作詞だが、幼児アニメーションのテーマソングとしては重い問いかけになっている。
ぼくはお子様ランチや、子供だましの甘さを嫌った。
強いからヒーローなんじゃない 喜ばせるからヒーローなんだ。
2011年9月1日放送『爆笑学問 爆笑問題のニッポンの学問』(nhk.or.jp)より
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愛欲小説を書くには、
多少なりとも作家本人がそういう人間でないと書けません。
同じように、バイ菌と闘う場面を描くには、やはり病気と闘うのは宿命なのかなぁ、と半分あきらめています。
今を生きることで、熱いこころ燃える。
だから君はいくんだ、ほほえんで。
幸福とは何か?この命題に対してはいくつかの答えがあります。
たとえばそれは健康であり、たとえばそれは成功であり、あるいは草むらの上をはだしで歩くことといったふつうなごく素朴なよろこびもまた幸福です。
でも、その最大のものは、やはり「めぐりあい」、人と人との出会いです。
正義って相手を倒すことじゃないんですよ。
アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ。
だってバイキンマンにはバイキンマンなりの正義を持っているかも知れないから。
2011年4月の雑誌インタビューより
ぼくの創作のやり方はたったひとつ。キャラクターが頭の中にうかんで動きだした時にはじまる。
キャラクターが動き出せばストーリーは自然にできあがる。
文章が上手い人じゃなくて、
人生が小説のようになってる人が小説家。
みんな人生で書いてるんです。
何かがあって、その軌跡の上を滑っていくわけ。漫画家もそう。
(幼児は)僕のことはもちろんアンデルセンすら知らない。
アニメが20年以上続いて多くの世代に浸透してきたけど、彼らにそんな事情は通用しないから。
ずっと、無名の新人作家として読者と戦い続けているようなものですよ。
正義とは実は簡単なことなのです。
困っている人を助けること。
ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。
2011年4月の雑誌インタビューより
なんのために生まれて、なにをして生きるのか。
これは、ぼくの人生のテーマソングでもあります。
ぼくはみんなが楽しんで喜んでくれるのが一番嬉しい。
でもすぐにそれが分かったわけではないんだよね。
ひもじい人を助けるのが正義の味方。
NHKでやなせたかしが言った名言
戦争に行ったら軟弱もくそもなくて、朝から晩まで殴られているうちに、だんだんたくましくなってきちゃって、根性を完全に叩き直されました。
でもその時知ったことは、やはり命の問題(大切さ)のこと、そして一番何が辛かったかというと、お腹が空く、ひもじいということ。
そうだ うれしいんだ、生きるよろこび。
たとえ、胸の傷がいたんでも。
正義って、普通の人が行うものなんです。
政治家みたいな偉い人や強い人だけが行うものではない。
普通の人が目の前で溺れる子どもを見て思わず助けるために河に飛び込んでしまうような行為をいうのです。
2011年4月の雑誌インタビューより
心と心がふれあって、なんにもいわずにわかること、ただそれだけのよろこびが、人生至上の幸福さ。
メッセージが必要なんです。
おもしろくすることばかり考えていると、肝心なものが抜けてしまいます。
ただおもしろいというだけではいい作品とはいえません。
芸術映画でなくても、見る人の心に残るメッセージは必要不可欠、それが僕の作品を作る上での信念なんです。
困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。
絶対的な正義なのです。
2011年4月の雑誌インタビューより
成功の秘訣というのは、ぼくに言わせれば、七十パーセントが運。
二十パーセントが努力で、十パーセントが天分。
ぼくがどれだけ漫画を書いていたとしても、そのよさを発見する人、本にしたいと思う人が出てこなければ駄目なんです。
テレビ番組「知るを楽しむ」での発言。
怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、正義なのです。
2011年4月の雑誌インタビューより
アンパンマンのテーマソングは
「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」
というのですが、実はぼくはずいぶん長い間、自分がなんのために生まれたのかよくわからなくて、闇夜の迷路をさまよっていました。
ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです。
人助けをしたら、そのときはすごく損をしたような気がしても、どこかで埋め合わせがありますね。
だから、いつもどうすれば人がよろこぶかなあということを考えていれば、何かしらそのお返しというのがあるんです。
正義を行う人は自分が傷つくことも覚悟しなくてはいけない。
今で喩えると、
原発事故に防護服を着て立ち向かっている人々がいます。
自分たちが被爆する恐れがあるのrに、事故をなんとかしなくてはという想いで放射能が満ちた施設に向かっていく。
あれをもって、「正義」というのです。
2011年4月の雑誌インタビューより