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【感動】俺の妹がこんなに可愛いわけがない

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俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)俺の妹がこんなに可愛いわけがないのアマゾンレビューが凄い!!
俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)


全巻読ませていただきました。
こんな読者もいます、ということを同じ読者さんの誰かに知って欲しくて。
伝えたくて。
私ごときが恐縮ながら書かせていただきます。
私には、不登校の娘がおります。
娘は学校で厳しいいじめにあい、それにより自殺未遂にまで追い込まれた、いや、
なにより親の私が至らぬばかりにそこまで追い詰めてしまったと云ったほうが正しいでしょう。
そんな娘は現在高校2年。
私は母親です。
先日、娘が部屋で異常なほど大泣きをしていまして。
娘の狂ったような泣き声を耳にするだなんて、あれ以来二度目のこと。
何事かと咄嗟に娘の部屋を空けて。
これが、私の「俺妹」との出会いでした。
ここ一年ほど、ろくに口も利いてくれなかった娘は、驚く様子もなくすっと泣き止み改まり、
「お母さん、これ読んでほしい。
あと私、来週から学校行くから。
もう絶対負けないから。
お母さんを悲しませないから。
誰かを、ひとりでも、幸せにできる人間に、女になるから。
これからも、よろしくお願いします。

そんな短い台詞と共に、娘は再び立ち上がりました。
この作品を胸に。
娘はオタクです。
中一半ばくらいからアニメやゲームにハマり出し、
学校をサボりがちになり、学校では友達にその趣味がばれ、
それがきっかけで壮絶ないじめに発展しました。
私が言うのもとってもおこがましいのですが、娘は桐乃、沙織なんかにもよく似た性質の子で、
早熟おませで背も高く(174cmでまだ成長中かも・・・らしい)、娘が中三の冬、一緒に原宿へ赴いた際には
大手のモデル事務所にスカウトされるほど、まず容姿で目立つ娘でした。
性格も活発で、真面目で気遣い屋、勉強もおしゃれも人間関係も妥協しない何でもよく頑張る娘です。
反面、とても繊細で恥ずかしがり屋で、精神的に打たれ弱い子でもあります。
そんな娘のオタク趣味は、エッチ関係なものこそほぼないようですが(多分・・・)、
なかなか本格的な没頭ぶりであるのはなんとなく理解してまして、許容というよりは
諦めて放置気味にしておりました。
偏見もありました。
この作品にはこれまでに私が感じ得なかった、的確に表現しがたいのですが、
異質な感銘を受けることになります。
第一巻を読み終えたところで衝動的に、
昨今のオタク文化について基本的な知識を私なりに収穫した後、
俺妹のアニメを第一期と現在放送中の9話まですべて観て(娘が録画したもの借りて)、
そして、仕事の合間など空き時間すべて注いで夢中に、一気に読破しました。
所謂ライトノベルというジャンルは初でしたが・・・俺妹ほど、笑って泣いた物語は初めてです。
やはり、この結末に関してはハッキリと賛否は分かれると思いますし、
真っ当な倫理観をもって直視すれば、この締め方ですべて台無し。
それは「正しい批評」です。
期間限定で、キスだけとはいえ、実の兄妹が性的に結ばれたのですから。
裏を返せば、結末に至るまでの過程がそれほど魅力的に描かれてきたとも云えます。
その背徳性に関しては当然いただけないわけですが、この作品は私にとって、
その結末の云々はそれはそれで、その過程のあらゆるもの、特に
登場人物それぞれの人としての性質が、単純にとっても面白く素敵でした。
物語の世界観に浸り読んでいるのではなく、息子や娘のこともあり、
現実世界を観ている感覚でした。
オタク文化の魅力も私なりにたくさん理解出来、改めて偏見の醜さを知りました。
故に、この形の結末はとても美しく、儚く、切なく映り、すんなり結末も納得し受け入れられました。
年甲斐もなく(41)この物語という現実に、恋した気持ちです。
辛くとも苦しくとも、桐乃らしい、京介らしい、
二人にとって、家族にとって、そしてその仲間たちにとっても・・・
一番あるべき形で締めくくったと私は感じます。
京介が最後の最後、やはり余計なことをしてくれやがりましたが。
それも京介らしい。
かわいらしい。
「俺妹」らしい。
といっていいのではないでしょうか。
人には云えない、ちょっと何を云っているのかも不明瞭な非常に気持ち悪い
陳腐な感想を綴っている自覚はもちろんありますが・・・
この結末然り、この作品の気持ち悪さとは、魅力的な気持ち悪さとして納得してあげる。
読者側としてはそんな優しさをこの兄妹には抱いてあげてもいいんじゃないかな。
と強く感じます。
難を云えば、最後の桐乃への結婚してくれ!や、それほんと通報レベルだよ!なぶっとんだ行動や表現(特に京介。
笑)、
随所でいろんな意味でぶっとんだ描写、
京介が妹のために切り捨てた各キャラクターへのフォロー的なエピソードが著しく欠けていたり、
単純に筋が通っていないところがあったり(特に麻奈美に関して)等・・・
つっこみたい、物足りなさ過ぎてもどかしいところも少なくないです。
ですが、
京介と恋愛で関わったすべてのキャラクターが、全力で青春のを駆け抜けた結果なのですし、
オトナの事情で泣く泣く省かざるを得なかったシーンなどもあったはずです。
特にこの最終巻は、そう感じます。
いい意味でとっても物足りない。
それほど素敵でした。
読破したところで、娘に報告。
すると娘は予想を凌駕する反応と言葉。
「お母さん、忙しいのに読んでくれてありがとね。
お兄ちゃん、また会いたいね。
お兄ちゃん、大好きだった。

「桐乃に負けないくらい」
そういって号泣しました。
私も一緒に。
これまでにないほど力強く、抱きしめて。
桐乃に負けないくらい・・・
追求はしませんでした。
これからもしないでしょう。
もう、敢えてする必要もないのだから。
娘はものすごいお兄ちゃんっ娘でした。
常にくっついていました。
息子は、娘より4つ上。
4年前に事故で亡くなりました。
旦那は、11年前に離婚しているので、息子は父親代わりといわんばかりに、
仕事で家を空けがちな私の代わりといわんばかりに、娘をよく面倒見る子でした。
何にでも一生懸命で何事も全力で、私なんかよりも硬い芯の通った、いつも笑顔を絶やさないやさしい息子でした。
京介のように。
と・・・。
打つのが止まらなくなりそうなのでいい加減この辺で割愛させてもらいまして・・・。
この作品のおかげで、娘は勇気をもらいました。
自らまた、立ち上がりました。
そして私も、もはや精神も肉体も困憊し崩壊寸前だったところを、この作品に救われました。
娘のことも諦めつつあり、自身をも全否定しすべてを諦め、
もう仕方ないよね。
運命だよね。
と、生きる気力を完全に失いかけていた時。
「この世には、仕方ないで済ませていいことなんか、本当は一個だってねえんだよ」
この作品は、息子からの贈り物だったのかも知れません。
一生の宝物です。

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